INTRODUCTION
一人の作家が生み出し、
そして削除された言葉たち。
それは呪いの力を宿し、
邪悪な闇となり再生された。
現実さえ飲み込む、そこは死界---。
超常現象でも狂気の怨念でもなく、リアルな恐怖は人間の本性にこそ潜んでいたー。独自のスタイルで一躍世界に認められたパン・ブラザースの監督・脚本・製作作品『リサイクル-死界-』は、驚愕のビジュアルだけでなく、本当の怖さとは何かを知り尽くしたストーリーテリングが五感を突き刺す作品。カンヌ映画祭をはじめ、多くの映画祭で数々の賞をさらった話題作だ。
人気女流作家が新作の題材に選んだ霊体験の物語。その執筆中、彼女は導かれるように謎の迷宮に足を踏み入れる。それは過度の感情移入が生んだ妄想なのか、それとも別の世界に存在するもうひとつの現実なのか…。作家によって創造され、一度生命を授けられたものは、たとえ捨てられ人間の記憶から削除されても、完全に消え去ることはない。“遺棄されたものたちが再生する恐怖”を描いた【リジェネレーション・ホラー】がここに誕生した!
オキサイドとダニーのパン・ブラザースは、共同で監督・脚本・編集を手がけた『レイン』でトロント国際映画祭の国際批評家連盟賞を受賞して注目を集めた俊英。その後の『The EYE【アイ】』が大ヒットを記録しただけでなく、ストーリーに惚れ込んだトム・クルーズが製作を務めハリウッドでリメイクされることが決定。コーエン、ウォシャウスキーに続く兄弟監督として世界的な存在となった。また本年2月、サム・ライミと手を組んだハリウッド進出第一作『ゴースト・ハウス』が全米No.1に輝くなど映画界を席捲。本作品はその直前に製作された作品として、日本公開が待ち望まれていたのである。
異次元に迷い込む主人公のディンイン役は、『Betelnut Beauty』でベルリン国際映画祭の最優秀新人賞を受賞し、『The EYE【アイ】』では香港アカデミー賞をはじめ3つの女優賞に輝いたアンジェリカ・リー。美貌のルックスだけではない確かな演技力で、女流作家のクールな表情から、焦り、葛藤、そして恐怖と正気が混在した複雑な役柄を見事に表現。本作品でも香港アカデミー賞女優賞にノミネートされている。その他、『The EYE【アイ】』のローレンス・チョウ、『ディバージェンス/運命の交差点』のラウ・シウミン、『トランサー/霊幻警察』のレイン・リー等が顔を揃えている。