STORY
一人の作家が生み出し、
そして削除された言葉たち。
それは呪いの力を宿し、
邪悪な闇となり再生された。
現実さえ飲み込む、そこは死界---。
遺棄されたものたちが再生する恐怖。
「不滅の愛」3部作がベストセラーとなり、ディンイン(アンジェリカ・リー)は一躍人気作家になった。その映画製作発表の席上、彼女の次回作のタイトルが「鬼域」であり、霊的体験をテーマにした作品であることが発表される。ところがディンインは、まだ主人公の設定すら出来ておらず、新作「鬼域」は思うように筆が進んでいなかった。 「主人公は長い髪で…」、「ある晩、無言電話が3回…」、「バスルームに人影が…」、彼女は創作メモを書いてはゴミ箱に捨て、削除していった。
そんな中、彼女の周りで奇妙な現象が起こり始める。台所に落ちた見覚えのない“長い髪の毛”、電話を取ると聞こえる“怪奇音”、そして背後に感じる“人の気配”。
すべては焦りからくる錯覚なのか、それとも何か予兆なのか…。ディンインは現実と虚構の間で混乱し始める。
不気味な気配を振り払うかのように、一心不乱に執筆を続けるディンイン。
「エレベーターが7階で止まる。通路の先には…」――そしてまたしても小説通りことが起こる。止まったエレベーターに乗ってきたのは、死人のような顔色をした老婆と女の子。1階で降りたディンインが後ろを振り返ると、2人はあるはずのない地階に沈んでいったのだ。叫び出したい衝動を抑えながら通路の先へと逃げ出すディンイン。そこで彼女が見たものは、まるで世紀末のような死の世界だった…。